日常生活において、何かに熱中している時とは、一生懸命、目の前の事態に対応し、それを何とかクリアしようと踏ん張っている時なのかもしれません。
しかし、時に熱中するということは自分本位の意見のみに頼っている可能性もあります。
自分本位とはつまり、焦りや、こうでなければならないなど、ある一定の見方に陥ってしまう可能性があります。
ある一定の見方とはどういうことか?
例えば、仕事においてプロジェクトを任せられた場合、上司からの要望や部下からの要求、そして、自分自身が描いている理想など、
さまざまな要求や願望、あるいは、熱意などが複雑に絡み合い、何を優先し、何のためにそのプロジェクトを行っているのかも見い出せない状況に陥ってしまい、どこに向かえばいいのかさえも分からなくなってしまう時があります。
また、こころが冷静でない場合は、子育てにおいても、イライラが溜まって、どんなことにイライラをぶつけていいいのか?分からなくなり、我慢の限界に達し、子供や周囲についついイライラをぶつけてしまい兼ねません。
人は、外から受けるストレスやプレッシャーは必然のように降りかかるものです。
ストレスやプレッシャーのない生活を望んだりしますが、それは、実際にあり得ないといっても過言ではないでしょう。
実際に、裕福な家庭に育っても、貧乏な家庭に育っても、それぞれにおいて、悩みやストレスの違いはあれど、すべての人が共通に持っている課題ではないかと思っています。
そんな時に、自分自身を冷静にし、自分にとってとても役に立つ新たなアイディアを出していくためのヒントを、ジークムント・フロイトが発見した『無意識』から学んでみたいと思います。
フロイトは、こころには『意識』と『無意識』、そしてそれらの中間の『前意識』からなると考えました。(第1局所論)
引用:『心理学のすべてがわかる本_科学雑学研究倶楽部 編』
つまり、自分が感じている意識とは、3段階の構造になっているということ
① 意識 ⇒普段、日常生活で意識している部分
② 前意識⇒意識と無意識の中間
③ 無意識⇒まったく意識していない部分
もう少し分かりやすく説明すると、例えば、目の前にあるピザを食べようとしている時、
『意識』とは、完全に起きてピザを手に取り、口にし、味を確かめ、飲み込み、その味や触感などをすべて意識して食べている状態です。
『前意識』とは、ピザを食べているのは、分かっているが、食べているのか、他のことを気にしているのか、本を読みながら食べるとか、寝ぼけながら食べているとか、ぼーっとしている状態で、ピザを食している時だと考えてもらえればと思います。
『無意識』とは、自分でピザを食べたかどうかは分からないが、ピザを食べていたという事実が残っている状態。つまり完全に寝ていたのにピザを食べている状態だったり、酔っ払って完全に覚えていないがピザを食べていたなど、自分自身の記憶にははっきりと覚えていないが、ピザを食べている状態です。
この状態で実際に、脳で何を処理しているかというと、
『意識』とは、完全に自分が目の前の状態を把握していて、とても現実的な状態なのです。ですから、自分にとって、当たり前という状態です。この時の状態は、自分の主観が強い状態です。ですから、人の意見も聞きますが、自分の意識が強いので、他者の意見をブロックしたり、全く新しいアイディアが生まれにくい状態です。
逆に『無意識』とは、自分では全く気付かない自分なので、その無意識に普段アクセスしにくい部分です。
しかし、『無意識』とは、自分で考えていなくても、その『無意識』のプログラムは常に動いています。例えば、人は、意識していなくても心臓を動かします。意識していなくても呼吸をします。意識していなくても眠くなります。
これらは、自分自身が意識していなくても、無意識に起こる現象なのです。
そして、人が新たなアイディアを発見するのに、この無意識を使う場面が多くあります。
例えば、漫画『一休さん』
とんちをきかして新たな考えを生み出すときに、座禅を組み、集中して考えだしたときに、人には気づかない全く新しいアイディアを生み出します。
これはまさに『無意識』の部分を活用し、自分の意識の壁を越え、普段考えることはできないことを、こころを落ち着け、集中した時に、その無意識とつながり、これまでに考えることができなかったような新たな発見ができるようになるのです。
これは、寝る前や、お風呂に入っている時、ドライブしている時や、電車でぼーっとしている時にとても有効です。
また、ランニングや散歩している時にも、何か仕事や人間関係に詰まった時に、ぼーっと対処法をリラックスして考えてみてください。
今までには考えることができなかったような新たな対処法やアイディアを生み出すことができるでしょう。
これらは理論を知り、さらにトレーニングを重ねることによって、より上手に引き出せるようになります。
以上、今回は、『無意識の活用方法を実践できるようになれば、今までに気付くことができなかった全く新しい自分を発揮できるようになる~『ジークムント・フロイト』の無意識の発見から学ぶ~』でした。
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